昨日、会派で合格祝賀会が行われ、そこでお会いした合格者の方に、「○○さんと同期ですか?」(○○さんは登録3年目)と言われてちょー嬉しかったひろたです、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
会派のイベントにはなるべく出席するようにしているのですが(自費だけど(汗))、合格祝賀会は年間最大のイベントなのでよほどのことがない限り出席いたします。会派に所属していると、こういった場で色んな方とお知り合いになれるのが楽しいですね。フレッシュな合格者の皆さんに負けないよう頑張らねば!(何を?)
さて、韓国の商標法の改正案の立法予告がされまして、ふむふむなるほどと内容を見ております。
まだご覧になってない方は、あいぎ特許事務所HPの「新着情報」をチェックしてみてください(このHPでは色んな最新IP情報をご提供してますよー とさりげに宣伝してみる)。
改正内容の中で、「おお 日本より先に進んだぞ」と思う点をご紹介いたします。
1) 同日出願が競合したときは、先使用者が優先して登録を受けられるようになる
2) コンセント制度が導入される
で、今日は1)の同日出願の扱いについて。
韓国でも、現行では、日本と同様に、まず協議→協議不成立の場合は抽選で決まることになっています。
それが、今回の改正案では、使用主義要素補完の一環として、先使用者が優先して登録できるようになるとのこと。
(先使用者が不明な場合に協議→協議不成立の場合は抽選)
抽選というのは一見公平なように見えますが、商標の本来の機能を考えると、先使用者に優先登録させた方が適しているように思います。
なんか韓国に先を越されちゃった感がするのは、わたくしだけでしょうか。
では、一方の日本。
ところで「くじ」はどうやって行われるんでしょうか。
商標審査便覧44.01に詳しく書いてありますが、この「くじ」はガラポンだそうです。
ってことが、たけいせんせのブログでも触れられています(相変わらずのマニアックぶりを存分に発揮しています)。
この「くじ」のやり方を巡って争われた裁判がございます。
同日に3つの出願が競合したケースです(原告さんの2つの出願と、他社の1つの出願)。
くじの結果、原告さんの1つの出願は第1順位、他社さんの出願が第2順位、原告さんの他の1つの出願が第3順位になりました。
原告さんの第1順位の願は登録査定を受けて登録になりました。
一方、第2順位の他社の出願は、第1順位の出願と被る指定商品が削除補正された結果、登録査定を受けて登録になりました。
ところが、第2順位の他社出願が補正された後も、原告さんの第3順位の出願が、第2順位の他社出願と競合する状態は解消されませんでした。したがって、原告さんの第3順位の出願には拒絶査定が出されました。
それを受けて、原告さんは不服審判を請求をしたのですが請求が認められなかったので、この審決取消訴訟に至ったという経緯です。
原告さんは、
“最初の「くじ」で第二位以下の順位を決めるのはおかしい。「くじ」の後、補正等により新たに競合関係が生じたら、改めて仕切り直して「くじ」を行うべき”
など主張されておりました。
それに対して裁判所は、
『商標法8条2項及び同条5項は,…同日出願の関係にある3以上の商標登録出願があったときに,商標登録出願人の協議又は特許庁長官が行うくじにより,1の商標登録出願人のみを定めなければならないとは規定していないから,同日出願の関係にある3以上の商標登録出願の間に優劣の順位を定めることを排除していないということができる。』等として『商標法8条5項の特許庁長官が行うくじにおいて,同日出願の関係にある商標登録出願が3以上あるときは,その間に優劣の順位を定めることができると解するのが相当である。』とし、また、
『もとの商標登録出願について補正がされたとしても,要旨を変更する補正をすることは許されない(商標法16条の2第1項参照)から,補正により,新たに商標登録出願の競合関係が発生するわけではない。そして,さきに実施したくじにより順位を定めているのであるから,改めて,商標登録出願人の協議や特許庁長官が行うくじによって商標登録を受けることができる商標登録出願人を定める必要もない。』
とし、
結論としては原告さんの請求を棄却しております。
詳しくは判決文をご覧ください。
レアなケースだと思われますが、参考になります。
次回も見ていただけるならぽちっと押してくださいな(。-_-。)/
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コメント
抽選
10年に1回くらいなんですか? 知らなかった・・・
以前特許庁にいった時に、掲示板に「商標抽選の告知」?が貼ってあったのを見たことがあるので、もっと頻繁にあるかと思っていました。
Unknown
andoさん、コメントありがとうございます。
そうなんですか、意外に(?)少ないですね。
弁理士人生の中で一度はやってみたい手続です(でもお客さんにとっては避けたい手続ですね(汗))